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2011年11月

2011年11月29日 (火)

最悪の大阪から日本再生が始まるか

 大阪のダブル選挙で、「大阪維新の会」の橋下、松井候補が圧勝した。既成政党が総がかりで立ち向ったにも拘らず、勝敗は選挙前に決まっていたといってもよい。知事選は200万対120万票という大差なのに、市長選は75万対52万という結果に、橋下改革を嫌う、共産党まで一緒になった既成陣営側の必死の抵抗も見てとれる。

 大阪都実現には高い壁が待っている。その中で「維新の会」の突破力がこれからどれほど既成政党の混乱分裂を生み出すのだろうか。中央政界もTPPや消費税をめぐって年末にかけて政界再編につながる動きが出てきているだけに目が離せない。

 いろいろな意味で、一番悪い大阪だからこそ、沈没しかかっている日本を救う起爆剤になるかもしれない。6、7年前に大阪に行って校長先生や市議会議員の方々と話をしたことがあった。校長先生方の顔色が良くないので聞いたら、「教育どころではないんですよ」という事だった。その日も通学途中にある商店街から電話があり、「店の前で子供がうずくまっているので迎えに来て欲しい」とのこと。急いで行ってみたら、お腹が空いて動けないとのことだったそうだ。学校給食だけが食事らしい食事という家庭もあるとのこと。

 橋下氏の教育改革に教育委員が総辞任を表明して反対している。私が日教組批判をした時、まっ先にエールを送ってくれたのは橋下知事だった。首長が代わる度に教育方針が変るのは問題だというが、間違った教育が長く続く方がもっと問題だ。

 その時、市営外車、府営外車という言葉も初めて聴いた。市営住宅や府営住宅の前に外車が止まっているという。表面上離婚して生活保護をもらっている人も多いと聞いた。そういう制度があるのだからもらわにゃ損々という風潮があるとのことだった。10年以上前に、給食婦のおばさんの退職金が7千万円という話もあった。大阪市は市職員組合出身の市長が長く勤め、組合との慣れ合いの中で市民不在のメチャクチャな市政が続き、市の借金も多額に上っている。ひき逃げや犯罪の記事も多い。

 外国からの出稼ぎ者が50人もの子供手当てを申請したり、生活保護をもらうのも大阪市が一番簡単という話も聞いた。市の税収6千億円のうち生活保護にその半分の3千億円が支出されるという。生活保護の地方の負担は4分の1だから、大阪市の生活保護費は1兆2千億円。日本全体で3兆円だから40%を占める。いかに大阪市がひどい状況かは分かるというものだ。橋下市長の手腕に期待している。

 世界を見渡すと、ユーロ危機は最強国のドイツまで揺さぶっている。メルケル首相が共同債に反対するのはドイツ国民の感情を考慮すれば当然のこと。それにしても各国とも若者の就職難がひどい。スペインでは失業率が20パーセント超え、特に25歳以下の若者の2人に1人は職がないという。宮崎でも若い人の仕事がない。失業するとなかなか再就職が難しい。今日もハローワークの前を通ったがたくさんの人がたむろしていた。

 日本も急速に衰退の道を辿っている。早く景気回復の手を打たないと間に合わない。二枚舌を使ってTPP推進しようとしているペテン師まがいの野田内閣、TPP推進でどういうわけか歩調をそろえている大マスコミ、何とか国民に覚醒してもらう方法はないものか。国債が税収を上回る日本、いくら国内消化されているといってもいつまでも続くはずがない。

 消費税増税がいわれているが、増税の前に、デフレ克服、円高是正、インフラ整備、経済成長を一挙に進める方策として、返済不要の無利子の国債を発行することが必要である。それが今、日本だけにできる、まさに起死回生の妙策である。

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2011年11月22日 (火)

清武氏の乱

 プロ野球日本シリーズは第7戦までもつれ込んで、ソフトバンクが8年ぶりに日本一に輝いた。両チームとも投手陣が充実していて、まれに見る緊迫した名勝負が繰り広げられた。華やかな打撃戦も面白いが、個性的な好投手の一球一球に緊迫した場面が多く、プロ野球を堪能できたと思う。

 宮崎ではフェニックスC.Cでダンロップトーナメントが行われ、武藤俊憲選手が最終日、見事な逆転優勝を飾った。先週の松山選手といい、突然思いがけない人が優勝してゴルフ界も楽しい。女子バレーの世界大会、アメリカ戦をたまたま見たが、女子選手の見事な活躍に溜飲が下がった。

 北朝鮮で行われたサッカーのオリンピック予選、日本対北朝鮮は0-1で日本が負けた。北朝鮮という不可解な国で戦った日本の選手達はさぞかし大変な思いを経験したことだろう。日本からの応援団は少ない中で、圧倒的な北朝鮮の応援団、殺気立った北朝鮮の選手達。自由な日本と違って、負けたらどういう処分が下されるのか、北朝鮮選手にも大変なプレッシャーがあったことだろう。

 入国した日本選手団がどのような取り扱いを受けたのかあまり明らかになっていないが、まず入管で長時間待たされたことを始めとして、北朝鮮に滞在した時間中は大変な緊張を強いられただろうと想像する。食事等もどんなものが出されたのだろうか。もちろん日本からの食料品は全部没収された筈だ。家内が北朝鮮に拉致被害者を迎えに行ったときのことを思い出す。おにぎりから水まで日本から運び、宿泊もしなかった。盗聴も当然だ。部屋で作戦も語れなかった筈だ。

 さて、日本シリーズに戻るが、ソフトバンクは質量ともに充実しており、当分は天下が続くのではないか。春のキャンプを宮崎で行っており、王さんとも親しくさせていただいているのでソフトバンクの優勝はうれしい。一方の落合監督はシーズン中に辞任が発表された。私は現役時代の落合選手が好きだった。監督としても優れた才能を持っていると思う。名古屋という独特な地域で、マスコミへのサービスもつっけんどんなところがいまひとつ人気が出なかった原因かと思う。非常に厳しい冷徹な采配に見えるが、岩瀬投手の起用などに落合監督の情を感じる。是非又、どこかの弱小チームで手腕を発揮してほしいとひそかに期待している。しかし、名打者の監督で打撃陣が弱く、投手陣が強いというのはなぜなんでしょう。

 それに対して、情けないのが巨人だ。私は「巨人、大鵬、卵焼き」の一つ前の世代。入団したての長嶋選手や王選手を見るために、バスを仕立てて昭和34年春の宮崎のキャンプを見物に来たことを思い出す。中学校の卒業アルバム代とバス代、どちらも600円。母親にどっちか一つにしろと言われ、私は卒業アルバムを持っていない。水原、三原の確執等は詳しく知らなかったが、稲尾、中西、豊田選手等が活躍する西鉄も好きだった。巨人と西鉄が日本シリーズで対決した時はどちらを応援する訳にもいかず、達した結論は良い試合をしてほしいという平凡なことだった。

 その巨人が清武球団代表の突然の記者会見、渡辺会長の反論、そして清武代表の電撃解任と、試合以外のところでマスコミを賑わしている。組織人としてのあり方を批判する人、止むにやまれぬ清武氏の心中を忖度する人で日本中が割れているようだ。

 清武代表は宮崎市の出身。父上はもう亡くなったが、警察署長を勤め上げられた人で、私が宮崎で立候補した時から地区の後援会長を務めていただいていた。大変正義感の強い方だった。一度、清武氏にもお目にかかりたいと思っていたがまだ実現していない。

 母親が大変心配しておられるのではないかと、今朝、清武氏の実家を訪ねてきた。私も親に心配をかけたが、子供が事を起すと親の心配は計り知れない。実際、夜も眠れず、食事も喉を通らなかったとのこと。しかし、周りの人が激励してくれて有難いと元気をとり戻しておられた。私は、「息子さんはちゃんと考えておられますよ。マスコミ界のドンと対決するなんて頼もしいではないですか。元気を出してください」と激励した。

 さて、ナベツネ氏は85歳、巨人軍のオーナーということにとどまらず、長年読売新聞の主筆として、政財界にも隠然たる影響力を持っている。福田内閣の時の大連立構想や民主党政権誕生前後、常にナベツネ氏の動きが見え隠れした。今度のTPPで日本の大手マスコミが推進一色になったのも、ナベツネ氏の差し金ではないかと私は疑っている。

 マスコミは第四の権力といわれるが、今の日本ではマスコミが第一権力、ナベツネ氏が最高権力者ではないかと思う。私はお目にかかったことはないが、「デマゴーギ」などという左翼用語が出てくると、もう古い体質のマスコミ人ではないかと思う時がある。マスコミはよく老害という言葉で非難するが、マスコミ界の中に1番の老害がいるのではないか。もう第一線から引退してほしい。清武氏の今後の言動に注目しよう。それにしても長嶋元監督のコメントは痛々しかった。巨人軍の栄光を取り戻せ!

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2011年11月21日 (月)

真の歴史を知れば未来が見えてくる

10月29日、第一回宮崎未来塾が開講された。
講師:水間政憲先生
演題:「真の歴史を知れば未来が見えてくる」

 日本がおかしくなっている。政治も混迷している。今、北原白秋とか山田耕筰先生のことを知る人も少なくなった。なぜこうなったか、それは戦後GHQが公職追放令で官僚や教師など21万人を追放したことから始まる。令のG項により、累は本人のみならず三親等まで及び、退職金がもらえないことで辞めた人を入れると200万人の指導者層が表舞台から消えたと思われる。

 私は80年から90年代にかけて歴史認識を改めるための資料を集め、各方面に提供してきた。新しい教科書を作る会創立のメンバーの一人としてマスコミ対策にもあたってきた。2000年に入り、攻撃されるのに対抗する資料として何が必要か、国立国会図書館や大学等に日参し、当時の一次資料の発掘に当たってきた。私はしつこい性格で絶対探すという信念でやってきたが、それは祖父達が残虐的な民族であると言われることに激しい憤りを感じていたからだ。

 私の探し出した資料はスクープとして「サピオ」や「正論」に発表してきたが、保守陣営は取りあげなかった。もし当時から注目されていたらこんな日本にはなっていない。90年代から朝日新聞は朝鮮において、軍が従軍慰安婦を強制連行したという捏造記事を書き、2000年代に入り日本人が暗くなってきたと思う。自国の伝統に自信がなくなれば暗くなるのは当たり前だ。

 戦前、朝鮮でも朝日新聞が発行されていた。私はそれを探し出し、大正4年から終戦までの記事を2年間かけて読んだ。その記事によれば婦女子を誘拐したのは朝鮮人であること、また、軍がそれを厳しく取り締まっていたことも明らかである。今、韓国の日本大使館の前に従軍慰安婦の記念碑を立てようという動きがあるが、朝日新聞が煽らないと動かない。

 問題になっている創氏改名も決して日本が強制したものではない。当時の南総督が強制ではないということを公表したこともはっきり記事に出ている。私は「パール判事の無罪論」で有名な田中正明先生に師事してきた。南京事件の裁判にも携わり、最高裁でも勝つことが出来た。しかし、そのことはマスコミに黙殺された。今のようにインターネットが発達していればよかったのだが、当時は保守も弱かった。

 2年前の昨日10月27日に中川先生の追悼と日本解体に繋がる外国人参政権や夫婦別姓に反対する集会を憲政記念館で行った。日比谷公園から国会を通り憲政記念館に通じる道路は参加者の列が絶えず国会を取り巻くデモとなった。北海道から香港まで5000人を越える参加者であったがその代表を勤めてくださったのが中山成彬先生である。

 当時、中国が世界中の華僑等に働きかけてカネを集め、南京事件に関する映画を10本作るという話があった。戸井田先生が中山先生にお願いして南京事件の実態を検討してもらう小委員会を中山先生が会長を務める「日本の前途と歴史教育を考える会」の中に作ってもらった。というのは、やはり政治家でないと日本の名誉回復は出来ないからだ。100人の会員を以って様々な検討を行ったが、私は一次資料を提供することによって支援した。

 検討の結果を「南京の実相」と題して出版した。出版の記者会見に30数社の内外の記者が集まり、中山先生が南京事件は「通常の戦争であり、それ以上でもそれ以下でもなかった」と総括された。わずかに産経新聞に出ただけで、他のマスコミは記事にしなかった。朝日新聞や中国は決して謝罪をしない。沈黙させるだけで効果があったと考える。私は従軍慰安婦と南京事件の問題はもう決着が付いたと考えている。

 日本の自虐史観を助長させる影響力は井上ひさしや大江健三郎など小説家にある。井上ひさしは日本軍は国際法を教えられないまま戦争したというが、とんでもない。靖国神社の資料館に行けば旧軍の国際法に関する教科書が所蔵されている。携帯用のポケットサイズのものまである。私は正論紙上で「井上ひさしに物申す」と題して批判した。井上ひさしと離婚した西舘好子さんの本が出版され評判になっている。読むと、なぜ70年代以降日本がおかしくなったかが良く分かる。井上ひさしは共産党や革マルに献金し、天皇を暗殺する話等を日常していたそうだ。

 私は歴史認識を正常化することが日本を取り戻すことになると考えている。宮崎学園が全国の合唱の部で金賞を獲得した。課題曲の作詞も宮崎の人ということである。伝統文化のあるところが日本を護り、日本を作っていく。是非宮崎が起爆剤になってほしい。

 教育改革も中山先生でなければできなかった。経済、金融関係の要職を歴任した中山先生は、長引く日本の停滞を打破するためには子供達の学力、体力、気力を高め、チャレンジ精神に富んだ若者を育てなければならないと考えられた。

 また、日本のデフレを克服するために、70兆円の無利子国債を出さなければならないと主張する学者が出てきたが。中山先生は以前からデフレ克服とインフラ整備のために5年間で200兆年の歳出をすることを提唱しておられる。今この日本の苦境を脱するには、伝統文化を重んじ、経済に明るい中山先生に総理大臣になってもらうほかないと考える。

 平成9年の総選挙前、93名の朝鮮系の国会議員がいると永田町で語られていた。突然、脱原発を言い出し、再生エネルギー確保法案を出した菅総理と孫、福山官房副長官が料亭に集まって話し合ったという。なぜ朝鮮の方々が中心になって国家百年の大計を決めるのか。小沢氏は北京に600名の議員達を連れて行ったが、帰りにソウルに行き、国民大学で講演した。そのとき日本人はどうしようもない寄生虫民族で優秀な朝鮮人の血を入れなければならないと話した。

 今日本を建て直すためには価値観の転換が必要である。このままいくとおかしくなってしまう。マスコミも偏向しているが、最近NHKの女子アナにしっかりした人が出てきている、私は期待している。

 中国で2歳の女の子が自動車に轢かれ誰も助けなかったとしてネット上で批判されている。中国は5万人もの人員でネットを監視しているが、管理できなくなっている。中には親日サイトもあり、その配信で、もし日本皇軍がいたら女の子を助けただろうと言っている。

 今日本に不法滞在まで入れると100万人の中国人がいるといわれる。中国は昨年7月1日、国防動員法を発効させた。北京政府の号令一下、世界中の中国人が蜂起することになっている。アマゾンの社長は中国人だが、カスタムレビューを在庫0にするような操作をしている。一般の人が分からないところで検閲やサイバー攻撃が行われているのだ。しかし、少数ながらも冷静な親日中国人もいることが救いである。

 政治が乱れると天災が多発すると昔から言われている。反日政党民主党が続く限り、日本には災害が続くだろう。一日も早く本当に日本を愛し、日本国民を大切にする真の保守政権を誕生させなければならないと考える。

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2011年11月10日 (木)

財政と金融の分離が問題だ

 ユーロを巡って、EUの激震が続いている。EUが決めたギリシャ支援策について、国民投票に付すといって国内外の批判を受けたパパンドレウ首相だったが、辞任を表明することで、与野党連立政権を樹立して承認手続きをすることとなった。

 一安心する間もなく、市場参加者の関心はギリシャからイタリアに移り、ベルルスコーニ首相の求心力が急速に低下し、辞任表明に至った。

 10年前、ギリシャはユーロに参加し一時的に受益があり、国民は歓迎した。ギリシャのみならず、東欧までEU参加、ユーロ加盟の波は大きくなっている一方で、財政の弱い国から政治、経済の混迷が続き不安が連鎖している。これは、日本にとっても決して対岸の火事ではないと肝に銘ずるべきである。

 長年に亘る仏独の対立を乗り越えて、欧州共同体という一つ屋根の下で平和と繁栄を築こうというのがEUの出発であった。

 しかし、通貨主権を共有しながら各国が財政主権を保持するという、ちぐはぐな結合がこのような結果を招いている。質実剛健のゲルマン民族と享楽的なラテン民族の違いというか、気候温暖な地中海沿岸のスペイン、ポルトガル、イタリア、ギリシャ等と気候の厳しい中北欧諸国では国民の気質が違う。堅実なドイツ民族は強いとつくづく思う。

 だが、これまで共通通貨ユーロの下で、輸出が好調で潤ってきたドイツ国民も、自分達の税金が際限なく南欧に持っていかれるとなるとさすがに不満が高まっているようだ。財政主権、金融主権が別で、もとより国家主権が別々で簡単に共同体を運営できると思う方がおかしい。特に政治はどこの国も最近ますますポピュリズムに左右されやすくなっている。ユーロ圏は今後とも空中分解の危険性をはらみながらガタガタが続くであろう。

 イタリアは、IMFの監視下に入ったが、国の債務がGDPの120%を超えているという事で、国債の信認が薄れ、国債利回りは7%を越えている。今後、採られるであろう緊縮財政は、国民に負担をかけ不人気のもとになる。公務員天国、脱税天国といわれる国がその苦難に耐えられるか。1997年、アジアの金融危機の中で韓国はIMFの監視下に入り、国民は団結して立ち直ったが、その間、外資に企業が買い叩かれた。今、ウオン安で輸出が好調で景気が良いように見えるが、配当という形で利益が海外へ流出し、労働者や国民の生活は必ずしも良くなっていないといわれる。

 翻ってわが国は、国の負債がGDPの200%に達し、イタリアの比ではない。しかし、国債が国内で殆ど消化されていることもあり、今のところ金利の上昇も起きず、消去法で逆に円買いが続き円高が固定している。まるで、緊急の避難先に使われている観がある。その間に日本の輸出産業は深刻な影響を受けている。企業の海外移転が進んだ後、円安になったら、仕事はなくなり、物価は高くなり、国民生活は苦しいものとなるだろう。

 しかし、日本の低金利もいつまでも続くはずがない。今は、資金の民間需要が弱く、余剰資金が国債に廻っているが、このまま景気低迷が続き、資金需要が高まらないという保証はないし、それでは困る。今後段々とクラウディングアウトが強まり国債発行も厳しくなるだろう。残された時間はそんなにない。

 民主党が来年の通常国会に「消費税増税法案」を提出するという。確かに消費税5パーセントというのは、20パーセント前後の諸外国に比べれば圧倒的に低い。しかし、永年のデフレ不況に苦しみ、東日本大震災、福島原発事故の追い打ちを受けている日本経済に増税は心理的にも大きな負担を課すことになろう。増税前に私が以前から主張するような政策を打たなければならない。

 円高は、介入によっては解決されない。通貨供給量の増大によって解決するしかないと考える。リーマンショック後、各国とも通貨供給量の増加によって景気回復を図ってきた。日本だけがきまじめな日銀がインフレを恐れ、通貨供給量の一段の増加に踏み切れないでいる。確かに円高は「円」の価値が高まることであり、日銀にとっては自分の役割を果していることであり、喜ばしい事であろう。しかし円が高くなって日本経済が衰退してしまえば本末転倒だ。

 財政と金融の分離が声高に叫ばれ、大蔵省は財務省と金融庁に分離された。私の大蔵省同期の武藤敏郎氏(元財務省事務次官)は、財政と金融の両方を経験しているからという理由で、当時の野党民主党の反対で日銀総裁になれなかった。全く反対ではないか。財政政策と金融政策の双方を経験し、国際経済、国際政治にも造詣の深い人こそ日銀総裁に相応しいのにと歯がゆい思いがした。

 財政と金融の一体的な運営がこれからますます重要になってくる。財政主権と金融主権の分離したEUの混乱を見て、ますますその感を強くする。

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2011年11月 9日 (水)

TPPで愚かな政治判断をするな

 11日から始まるAPECで野田首相がTPPへの参加を表明するということで、与党民主党のみならず、野党自民党や経済、マスコミ界等にも賛否両論が賑やかになっている。

 TPP推進で先頭を行く日経新聞は、先日、TPP賛成派が慎重派を上回っているという世論調査結果を公表して他紙の調査と際立った対照ぶりを見せた。相変わらずの世論操作、世論誘導をやっていた。

 今朝の朝刊でも、「国を開かないでどうする」という論説を載せ、幕末の開国か攘夷論で、国内がまっぷたつに分かれた歴史を紹介してTPPへ参加すべきだとしている。そして、「伸びるアジアを引き寄せないでどうやって経済成長を実現していくのか」とか、「安全保障上もTPPが大国化する中国への牽制になる」と主張している。

 私は先日も書いたが、TPPの参加国はアジアでは小国ばかりで、中国はもとより、インドとかインドネシア等は含まれていない。また、安全保障の問題は日米安保を強化し、我が国の防衛力を高めることに尽きるのであり、この問題で中国を敵視することはない。

 日本はこれまでグローバルスタンダードという名のアメリカンスタンダードに惑わされ、国内の経済、社会がガタガタにされてきた。日本の強みでもあった終身雇用制が崩れ、非正規雇用が増えた。株主資本主義の強調で、「会社は従業員、社会のため」というどこの社にも掲げてあった社是が取り外されてしまった。中心市街地の惨状は、まさにアメリカの圧力そのものの結果である。

 そもそも、参加しても途中で離脱できるとか、民主党の議員は国際経済や外交について勉強不足が目立つ。国際政治は国益と国益のせめぎ合いであり、厳しい闘いだ。松下幸之助翁が松下政経塾は失敗だったと晩年述べられたというのも理解できる。

 開国というと正しいことみたいだが、何でも受け入れれば良いというものではない。江戸幕府が鎖国政策を採ったために、江戸300年の繁栄と庶民文化の興隆を見たという半面も見逃してはならない。明治維新は当時の列強の植民地主義に対抗して、日本を守るために立ち上がった愛国心溢れる日本人が命を懸けて成し遂げたものだ。

 今の民主党政権は鳩山元首相が国連の場で突然CO2、25パーセント削減を公言したり、先般のG20で野田首相が消費税10パーセントを公約するなど、国内の議論を経ずして対外約束をしてしまう国民不在の政権だ。中国共産党の一党独裁ならいざ知らず、民主主義国家日本では、先ず国内の議論が先決でなければならない。

 原発事故でもそうだったが、悪い情報は隠し、情報過疎の中で国民を騙す政治をしてはならない。周りの人に聞いてもTPPが分かっている人はほとんどいない。このまま行くと取り返しが付かないことになりそうだ。

 野党の中には内閣不信任案を出そうという動きがあるようだが、民主党の議員も、本当にTPPに反対ならば不信任決議に賛成する覚悟でやるべきだ。野田首相は最後には自分が政治判断すると言っているが、政治判断が常に正しいとは限らない。どじょうは英語でloachというが、loachには愚か者という意味もあるらしい。TPP参加表明は、どじょう総理のまさに愚かな最悪の政治判断となるであろう。

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2011年11月 5日 (土)

第一回「宮崎未来塾」開講

 先日10月28日6時半から宮崎市の中央公民館において、第一回目の「宮崎未来塾」が開かれた。講師は近現代研究家で著名なジャーナリスト水間政憲先生。雨模様にもかかわらず、会場は次々に塾生が詰めかけ250名近い参加者で一杯になった。

 先生は慶応大学在学中から田中正明先生に師事して近現代史の研究に没頭してきたと自己紹介された。1980年代から調査研究の成果をサピオや正論等に発表され、日本のゆがめられた歴史を正す為に活躍されてこられた。

 先生は戦時中の新聞や公文書等を発掘し、それらを一次資料として事実の解明に当り、歴史の真相に迫る姿勢は執念を感じさせるものがある。新しい歴史教科書を作る会にも当初から参画されてきた。自民党の国会議員ともさまざまな交流があり、故中川昭一先生や麻生太郎先生などを積極的に支援された。私は「日本の前途と歴史教育を考える会」(略称 教科書議連)の活動を通じて知り会いとなった。戸井田徹先生や西川京子先生たちと一緒に南京事件の検討小委員会を立ち上げた時にはさまざまなご支援を戴いた。

 南京事件の小委員会のとりまとめとして、「南京事件の実相」を出版するにあたり、憲政記念館で内外のマスコミ30数社を集めて記者会見を開いた時のことを思い出す。私は代表として小委員会の検討結果を説明して、「南京事件は通常の戦争であり、それ以上でもそれ以下でもなかった」と総括した。そして「日本軍が30万人の南京市民を虐殺し、婦女子を凌辱(りょうじょく)したという話は全くの作り話である」と述べた。記者からは反論もなかったが、報道したのは産経新聞だけであり、他からは完全に黙殺された。

 水間先生は国会図書館等に日参し、さまざまな資料を入手された。その過程で、尖閣列島が日本の領土であることを示す古地図が切り取られていたり、又、神田の古本屋街でそれらに関する古本が以前から買占められている事実を知り、中国が古くから尖閣列島を我が物と主張するために長期的な戦略のもとに動いていることを指摘された。

 水間先生は日本の戦前の歴史が内外の反日勢力によって歪曲(わいきょく)され、日本人の自虐史観を助長してきたことを強調された。特に戦後すぐGHQは公職追放令を発し、官僚や教師など日本の指導者21万人を公職追放した。さらに令のG項により、3親等まで累は及び、200万人もの有識者が表舞台から消え、代りに戦前弾圧された共産主義の学者、運動家等が役所や大学を占領することになった。ここから戦後の日本の不幸は始まったといってよい。

 又、保守の星であった故中川財務相の酩酊記者会見やその死についても不審な点があるとして、記者会見の前の会食に同席したマスコミの女性記者がその後外国へ行ったり、表から消えていることを指摘され、政治の裏舞台の恐さも語られた。

 2時間近い長い講演であったが塾生は身じろぎもせず、真剣にメモを取り聞いている事が印象的であった。

 先生は最後にこれからの日本には内外からさまざまな攻撃が予想され、それらに対して立ち向かっていくためには、日本人として先人が歩んできた自国の歴史に誇りを持つことが何より大切であり、しっかりした保守政治の復活が必要であることを強調された。まさに演題の「真の歴史を知れば未来が見えてくる」その通りであった。

◎詳しくはのち程、講演要旨をアップする予定です。

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